雀巽の日記帳

雀巽が綴る日常の記録

ロンドンのスタートアップに転職して1年が経った~この1年でやったこと~

年内最終出勤が終わり、クリスマス・年末年始休暇に突入しました 🎉

今年の年始に加入したため、これでほぼ丸1年が経過したことになります。

necojackarc.hatenablog.com

そんな昔のことに感じないんですが、自分のブログを読み返してみると随分と昔のことのようにも感じます。

読み返してみると、そう言えばそもそもロンドンに来れない可能性も無くはなかったんだよな、と思い出しました。 無事に VISA のスポンサーになってもらい、ロンドンに移住したというだけでも、凄い1年だったなと感じます。

1年間の振り返りは毎年年始にしているので、今回はロンドンのスタートアップで何をしたのか、ちょっと振り返っておこうかなと思います。

テックスタック

時系列で振り返る前に、簡単にウチのテックスタックについてせっかくなので紹介したいと思います。

基本構成は SPA + RESTful API です。

スタック *1 フレームワーク インフラ
SPA Ember.js S3 + CloudFront
API Serverless with Node.js + Python API Gateway + Lambda

注目すべき点はインフラかなと思います。

S3 + Lambda が基盤となっているので、デプロイでコケない限りは稼働率が実質 S3 と Lambda の稼働率そのままです。

サービス 稼働率
S3 99.999999999%
Lambda 99.95%

実際、今年のウチのサービス稼働率は100%でした。すごーい!

APIPython が出てきてますが、Python機械学習部分でのみ使っています。 基本はすべて JavaScript (Node.js) で書いており、Lambda 内から別の function を呼び出す機能を使って、 一部機能で JS から Python のモデルを呼ぶ、ということをしています。

Ember は常に2位グループでそこそこの人気を維持し続けている息の長い JS フレームワークです。 現状の1位グループは React、Vue、Angular だと思いますが、そのちょっと下あたりの人気度です。 Ember と同世代のフレームワークがほぼ死滅していることを考えると、その息の長さがわかると思います。

Rails をベースにしているので、Rails の知識があると始めやすいです。 そしてもちろん、Rails のようにとっても Opinionated な感じです。そこが最大の利点にもなります。

あと他には、Airflow をデータ処理に利用しています。 Python はそっちでも使っています。

この辺に関しては、2人目のデータエンジニアが来年2月に加入予定なので、 俺が Python でデータ処理をゴリゴリ書くことはもうなさそう……!

ざっくりこんな感じです。それでは、ざっくり四半期ごとに振り返ってみます。

1Q

CTO 兼 VPoE である上司を除くと、エンジニアは私ただ一人という状態でのスタート! サービスリリースすらしておらず(一応ペライチのウェブサイトはあった)ザ・スタートアップという状態。

ソフトウェアエンジニアとして加入しましたが、もちろん2人チームなのでいわゆるフルスタックエンジニア。 HTML/CSS は得意ではないので、なんやかんや苦労しましたが、サービスリリースに必要な作業は全部やっていました。

とにかく色々頑張ってた時期なので、特に書くことがない……!

サービスリリースできたよ良かった!以上!

2Q

試用期間も終わり、採用活動にも参加するようになりました。

面接を受ける立場での英語も大変でしたが、面接をする立場での面接はもっと大変! 面接毎に上司に面接での評価(強み・弱み・まとめ etc.)を伝える必要があったのですが、英語力は高い方ではないので大変でした。

ちなみに、今でも面接は大変です。というか、英語力が社内でワーストなので、1年経った今でも毎日大変です。

採用活動については、ウチはなかなか面白いフローを利用しています。

  1. 候補者に API の URL を送る
  2. URL を GET すると API チャレンジ(簡単なクイズと答えの POST 先の URL)が表示される
  3. URL にプロフィールとクイズを POST する
  4. 1次面接
  5. コーディングチャレンジ(期限は1週間程度、主に再帰と並列プログラミングへの理解度チェック、もちろん設計力、実装力、可読性なども見る)
  6. 2次面接
  7. 最終面接

と言った感じです。候補者に URL に GET/POST させるところが面白いかなと思います。

このあたりのことが出来ないレベルだと、そもそも1次面接にたどり着くことすらないので、 この時点でそこそこ人数が絞られて効率が良いです。

コーディングチャレンジは習得が難しいとされる再帰と並列への理解度チェックを実務に即した内容で出しています。 ゴリゴリのアルゴリズム試験は特に必須技能じゃないのでしていません。というか、されてたら俺、落ちてたと思います。

このコーディングチャレンジでのコードの綺麗さ、入社後に上がってくるコードを見ると、当然ですが思いっきり相関があります。

どんなコードを書く人か予め知れるので、かなり良いと感じています。 まぁ、問題を作るのが難しいという問題はありますが、ウチのは今の所うまくいってるかなと思います。

そして無事3人を採用!ソフトウェアエンジニア(フルスタック)2人、フロントエンドエンジニア1人です。

念願のフロントエンドエンジニアが加入したので、そのフロントエンドエンジニアを筆頭にフロントエンドのモジュール化をこの時期は主に頑張っていました。

正確にはドイツ語版をドイツ向けにカスタムしてリリースするというプロジェクトが進行中だったので、 イギリス版と共通で使えるモジュールたコンポーネントを作成・切り出ししつつ、ドイツ版を作成する、という感じでした。

なので、事業としてのメインはドイツ版リリースです。

私が主に関わっていたのは、この「共通コンポーネント作成」の基盤づくりでした。 もう少し詳しく言うと、Ember addon の作成をしていました。変な落とし穴にそこそこハマりましたが楽しかったです。

コンポーネントを切り出すタイミングで、フロントエンドのテストはかなり充実させることができたのも良かったです。

3Q

イギリスの終了ビザをゲットしてロンドンにとうちゃーく!いやほーい!

フロントエンドのコンポーネント化も終わりキレイになったので、やっとこさ得意領域であるサーバーサイド業がメインに……と、思いきや、データ関連の作業が突如大量に必要になり、しばらく Python でゴリゴリデータ処理していました。

この頃は「データエンジニアはよ!データエンジニア早くきてくれー!」とボヤいたりしてました。 ボヤいてたら2人ほど採用が決まりました。やったね。

が、もちろんサーバーサイド作業、正確には API 周りの作業もゴリゴリしてました。

一番達成感があるのが、APIアーキテクチャをゴロッと一新したことです。 ここでのアーキテクチャは、Clean Architecture とかで指される範囲のアーキテクチャです。

サーバーサイドのコードですが、コアとなる部分は私の加入前に書かれており、

  1. Lambda のイベントハンドラとなるメイン関数(Lambda 特有の処理、エンドポイント固有の処理、ドメインロジック)
  2. 外部 API アクセスレイヤー
  3. データアクセスレイヤー

という構造になっていました。

1の責務がエライことになっており、Lambda とエンドポイントとドメインロジックが一塊となっていたので、 「このドメインロジック他でも使いたいんだよな~」となった際に、 「Lambda の呼び出しを擬似的に再現」するか「コピペ」するかという、なかなかロックな状態になっていました。

もちろん、ドメインロジックが切り出されてないので、テストもきっつい! HTTP リクエストを作りエンドポイントを直接呼び出すテストしかなかったです。

そこで、各メイン関数の標準化を行い、Lambda 特有の処理はデコレータで付与できるようにし、以下の構造に作り直しました。

  1. アプリケーションレイヤー(エンドポイント固有の処理、Lambda 特有の処理はデコレータで export 時に付与)
  2. ドメインレイヤー(ドメインロジックの集合体)
  3. 外部 API アクセスレイヤー(外部サービスへの処理をラップし、ドメインレイヤーが扱いやすいインターフェースを提供)
  4. データアクセスレイヤー(その名の通り、データベースのアクセスを担当)

この過程で、URL の標準化、各メイン関数の標準化など、色々同時に勧め、かなり全体を整えました。

これのおかげで各レイヤーごとのテストが書けるようになったので、ドメインロジックのテストが充実し始めています。

Q4

API の大規模リファクタリングが一段落したあと、史上最大(と言っても、ウチの会社出来て1年ちょっとだけどな!ワハハ!)の設計変更 + 機能追加と戦ってました。 早速の大型案件で、API 大規模リファクタリングの効果が早速発揮されることとなりました。

サービスリリース時は「どんなデータを入れるのかわからんので、とりあえず JSON 型のカラムいっぱい作っとく」というこれまたロックな思想で DB 設計されていたのですが、この設計変更 + 機能追加で、リレーショナルデータベースとしてより健全な形で設計し直されました。

この DB の変更でメインサービスの大体のものが壊れたので、ひたすら設計修正しながら動くようにしてました。 feature branch と master branch の差分、今確認したら +25,624 −19,403 でした。すげえな。

ちなみに、このとんでもなく巨大な feature branch ですが、今日の今日まで作業していて、年内最終出勤日に無事ちょうど終わりました。

年明けのリリースわくわくすっぞ。

アーキテクチャになってから最初の大規模機能改修 + 機能追加だったのですが、 今回追加された部分についてはドメイン層、データアクセス層、そしてエンドポイント単位の E2E テストをしっかり同時に追加でき、 この点でも新アーキテクチャの効果がしっかりと発揮されました。

また、API 大規模リファクタリング時には手を出せなかった細かい部分の標準化も同時にかなり勧めることができたので、この1年でかなりコードベースがキレイになりました。

「テストがないが最重要機能、かつ旧データ構造に依存」という爆弾みたいな部分にはまだ手を出せてないのですが、 コードをを変更せずゴッソリとモジュールとして切り出し、使いやすいインターフェースで包みアダプターを追加しておきました。

アダプターを追加したことで、爆弾に触れることなく新機能から使えるようにでき、かつ今後の爆弾処理では、

  1. 追加した新インターフェースに対するテストを書く
  2. 内部の関数を切り崩し、適切な単位でテストを書く
  3. 最後にアダプターを取り除き旧データ構造と完全におさらばする

というステップで、外側に一切爆風を出すことなく処理することができそうです。 2, 3 はパッと覗いた感じ大変そうだったので、早く1だけでも空きを見て済ませておきたいかなと思います。

そしてクリスマス・年末年始休暇へ突入!16連休やっほーい!

まとめ

上司が私を初期メンバーとして採用した理由の一つに「コードがキレイ。設計力に期待ができる。サービス立ち上げ経験もあり、今後の成長に向けたコードベースの土台作りに貢献できる。また、知識の幅が広く初期メンバーとして最適」というのが確かあったのですが、その期待に答えれた1年だったんじゃないかなと思います。

まだまだ課題は大量にありますが、サービスを成長させつつコードベースも成長させることに邁進していこうと思います!

英語力については、圧倒的に足りて無くて死にそうですが、死なないように頑張ります……リスニングと語彙、リスニングと語彙、リスニングと語彙……。

来年も楽しみながら頑張ろー!

ばいちっ。

*1:このスタックの使い方ってあってるのかな……?

海外就活で使ったサービス

1年前の話ですが、当時カナダでの職探しに使ったサービスです。

カナダだけでなく、イギリス、オランダ、オーストラリアの企業からもコンタクトがありました。

現在イギリスで働いてます。

Hired

hired.com

IT 関連専用の求職サイトです。求職サイトと言っても、こちらから会社を探すのではなく、オファーを待ちます。

具体的には、プロフィールを登録すると、自分の経歴や希望にマッチした企業から面接オファーが来ます。 人力でやってるのか機械学習でやってるのかは正直、若干気になりますが、調べてないのでよく知りません。

なんにせよ、プロフィールを登録してオファーを待つ!以上!

対応職種としては、

  • Software Engineers
  • Data Scientists
  • Designers
  • Product Managers

あたりが列挙してありました。

要は IT 系のエンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーだったらまるっと OK です。

Linkedin

Linkedin.com

言わずとしれた巨大 SNS です。

うっかり僕を見つけたら申請してね!待ってます! 残念ながら Linkedin のアイコンはピンクじゃないよ!

閑話休題

使い方ですが、Career interests という機能を使いました。 Let recruiters know you’re open を On にして、希望条件を入力しておけば、リクルーターが見つけてくれます。

つまり、こちらもプロフィールを入力して待つ、以上!

まとめ

どちらも受け身タイプのサービスです! 面倒くさがりにはピッタリ!

ちなみに

Hired 経由で入社しました!

「翻訳地獄へようこそ」を読んだ

「翻訳地獄へようこそ」を読みました。

翻訳地獄へようこそ

翻訳地獄へようこそ

久しぶりに漫画・小説以外の本を一気に読んだ気がします。 つまり、一気に読めてしまう面白さでした!短かったということもありますが!

これを読むと、翻訳の奥深さ―著者は「地獄」とタイトルにつけてますが―が非常に伝わってきます!

紹介されている文は手強い文が多く、「はは、これは訳せん!さっぱりわからん!どうなるんじゃー!」という感じで楽しく読み進められました。

面白い話題はたくさんありましたが、『英語の小説に登場する「京都弁」をどう訳すか?』はなかなか愉快でした。

「"I envy you" と京都弁で言った」という英文が出てるのですが、これをどう翻訳するのか……京都弁力が試されますね!笑

ちなみに、「あやかりたいもんですわ」になってて、はっはっは、確かに、と思いました。

あと、色々な本が紹介されている点も非常に良かったです! いつ読むかわかりませんが、とりあえず2つポチポチっとしてみました。

Watching the English: The International Bestseller Revised and Updated

Watching the English: The International Bestseller Revised and Updated

Complete Short Stories (Virago Modern Classics)

Complete Short Stories (Virago Modern Classics)

Watching the English はイギリスのパブでウェイトレスが席に来ない理由や、行列を作るルールなど、さまざまな話題がおもしろく解説されているとのことです。 なんだか面白そうかつ Kindle 版があったので、ポチってみました。オフィス移転で通勤時間が伸びそうなので、そうなったら通勤中にちょこちょこ読み勧めて見ようかな……と思います。

エリザベ・テイラーの Complete Short Stories は安かったのと、イギリス中流階級の生活感覚がぐさぐさ刺さるということで、ポチってみました。

他にもたくさん気になる本があったのですが、Kindle 版がないなどの理由で、とりあえずはこの2つを買ってみました!

果たして、読み切る日は来るのだろうか……!

ロンドンに来て3ヶ月が経ちました!

ロンドンに来て3ヶ月が経ちました!

なんとロンドンの会社で働き始めてからは、もう9ヶ月です!

necojackarc.hatenablog.com

ロンドン生活のあれこれを徒然なるままに書きます。

食事

イギリスで良く話題になることと言えば「飯がまずい」ことですね。

これに関しては、そもそもイギリス料理を食べる機会がほぼないので正直未だにわかりません。 というか、イギリス料理ってなんだ。パイとフィッシュアンドチップスしか知らない……。

じゃあ何を食べてるかという言いますと、世界最強都市ロンドン様ですので、世界中の料理が食べれます。 串カツ専門店とかは流石になさそうですが、そこらじゅうで日本食も食べれますし。 他には、イタリア、スペイン、ブラジル、ギリシャ、メキシコ、中華、韓国、タイ、マレーシア、ペルシャベトナム、トルコ、ぱっと思い出しただけでもゴロゴロ出てきます。

少なくとも「飯がまずい」と感じることはないです。

食費

外食は少々高いです。

ファーストフードでしたら安い(例えば今日の夜ご飯は375円)ことも多いですが、 レストランに行った際は1食900~1800円は毎回払ってる気がします。

ただ、いつも値段を気にせずバシバシ頼んでるので、節約しようと思えば減らせると思います。

また、自炊をすれば、非常に安く済むと思います。 一切自炊をする気はないので細かい値段はわかりませんが、肉や野菜は安かったと思います。

土日に良く冷凍ピザをオーブンで焼いてるんですが、ほんのちょっと良いやつですが1枚240円くらいです。

結構上手いんだこれが!調子にのって1度に2枚焼いたら食いきれなかった!

家賃

意味不明。東京がかなり安く感じる。

都心部までドアドア40分の1DK で19万円ってヤバない?

しかも古い家が多いんだこれが。地震とか無いからかな。なんにせよ日本のマンション最高。 渋谷徒歩圏内10万で準新築住んでたけど、今思うと素晴らしかった。

正直、通勤を犠牲にすればもっと節約できたとは思う。

気候

トロントに比べると、最高気温、最低気温、どちらの面でも人間向けの気候。

ただ、1日の寒暖差が凄い!あと、1日での天気の移り変わりも激しい! トロントもなかなかそのへんすごかったけど、ロンドンの方が激しいかも?

個人的には夏ちょっと暑いなって思ったけど、それでも基本25℃以下だし、基本的にはトロントよりも涼しいんじゃないかな? 数週間物凄く暑い日が続いたけど、それでも暑い日で32℃くらいだったと思う。

その時は暑さに負けて7万円のダイソンのファン買った。暑さに弱すぎて判断力無くなってた。

行ったこと無いけど、気候最強はバンクーバーとかだと思う。

英語

イギリス英語だから困る、ということは基本無いです。

そもそも、絶対的なリスニング力が低すぎるので、基本的にイギリス英語だろうがアメリカ英語だろうがキツイです。

リスニングは一生良くなる気がしない……。

まぁ、英語の勉強始めてまだ3年だし、ぼちぼち頑張ろう……。

病院

わからん!!プライベートのに行くととにかく超高いらしい! パブリック?のところに行くと無料らしい!ギャップが凄い!

とりあえず、同僚に気が向いたら色々聞いてみます。

日本の医療制度って凄くね?ってなりそう。

ビール

わぁいビールがたくさん。あかり、ビール大好き。

……ドイツ、オーストリア、ベルギー、そしてビール消費量ナンバーワン国家チェコに比べると流石に色々見劣りする!と思う!

それでも、トロントのアルコール制限に比べると、ここはビールカスには天国……!

また、ドイツ、オーストリアチェコ、行きたいなぁ。 ベルギーにもビールのみに行かなくては!

旅行

ヨーロッパにすぐ行ける。最高。

例えば、ドイツ、日本で東京から大阪行く位の感じです。 Google Flights で出てくる一番安いフライトだと3900円でした。 飛行機に乗ってる時間は1時間半です。

ヨーロッパ旅行いかんと!

冬はスイスでスノボーやな!

インターネット & モバイル

なぜかモバイル回線が凄く安い。

割高なキャリアの割高なプラン使ってるのに、1ヶ月2GBで1500円。安っ! 通話は確か450分位。1ヶ月で30分も使わないから、あまりまくってる。

インターネットはボチボチという感じで、一番高いプランを使ってるけど4500円位だったと思う。 18ヶ月割りみたいなのが効いてるから、それ過ぎると値上がりするけど、日本とあまり変わらない印象。

まとめ

ロンドン楽しい!

SIer から Web 系に転職して3年後の現状と感想

「三日、三月、三年」という言葉をご存知でしょうか。

一般的に新入社員が辞めやすいと言われている時期で、要は色々なことが見えて来るタイミングだそうです。

転職直後の記事はよく見かけるものの、3年以上経っての感想というのは少ない気がします。

そこで、新卒入社した大手 SIer と、最初の転職先である Web 系の自社サービス企業について、 3年経った今だからこそわかる、年収や仕事内容の比較、そして転職して良かったのか、今どう感じているかについて書きたいと思います。

経歴

新卒入社した SIer日本ユニシスを1年9ヶ月で退職し、3年8ヶ月前に Web 系であるピクスタに入社しました。 また、現在はロンドンのスタートアップで働いています。

つまり、ユニシスの同期たちは現在「新卒6年目」です。

年収

一番キャッチーな話題である年収についてです!

年収に関しては、ユニシスの方が基本的に良いです。 SIer ピラミッド頂点の一角なので、そりゃそうだよな、という感じです。

軽く数人に聞いてみたのですが、ユニシスの学部卒同期の年収は「残業なしで480万円前後」、「残業月30時間で550万円前後」とのことでした。 院卒の場合は新卒時で年収30万円ほど差があったので、単純計算で「残業なしで510万」、「残業月30時間で580万」程度かなと思います。

これに加えて交通費が出る、という感じです。 また、これは独身のケースなので、人によっては結婚や子供での手当がここに加わります。

SIer ピラミッド頂点の一角と強そうな言い方をしましたが、年収が物凄く良いというわけではないです。 ただ、保険などの福利厚生が非常に整っており、年収に表れない部分での手当も多くあります。

対するピクスタですが、「近距離手当込みで500万円」でした。 平等のため、交通費的扱いである近距離手当を抜くと「残業なしで470万」となります。 残業代という概念は存在しないので、残業あり年収はありません。

福利厚生については、ITS 健保の福利厚生が素晴らしかったのですが、 それでもユニシスの福利厚生と比べると数段劣る、という印象です。

私自身の実態については、残業0秒かつ近距離手当圏内(かつ会社徒歩圏内)だったので、 ピクスタでの方が年収が20万円多かった、という計算になります。

福利厚生についても、実はピクスタでの方が有効活用できました。

今後の年収見通し

今後の年収ですが、ユニシスはおそらく基本的に年功序列なので、 ある程度までは平均年収と平均年齢を見てれば将来どれくらいになるかわかります。

今調べて見たのですが、 2018年度の平均年収は794万円だそうです。ざっくり800万。すげーな。 平均年収と平均年齢を元に計算した某サイトによると、25-29歳648.2万円、30-34歳744.2万円だそうです。

25-29歳って、もろに同期の範囲なんですが、こんなに貰ってる話は一切聞いたことがないので、 おそらく給与カーブは指数関数的曲線になっているんだと思います。 先輩の話を思い出すに、30代前半で600-650万じゃないかなぁと思います。

対するピクスタは2017年度の平均年収が454万円、平均年齢が33.7歳だそうです……ふむ!

ただ、現在 Web 業界全体の平均年収があがってきているそうです。 実際、550-750万円のオファーで転職していくケースを良く耳にします。 ピクスタの平均年収もおそらく同様に伸びていくのではないでしょうか。

ただ、このあたりについては、ロンドンに転職した身としては、今は関係のないお話。

仕事内容

ユニシス同期の仕事内容については、話を聞く限り、良くネットにある SIer の仕事内容通り、という感じです。

大多数がマネジメント方面、少数がアーキテクトなどのスペシャリスト方面に進んでいる印象です。

プロジェクトマネージャーをやっている、という同期の話もちらほら聞きます。 とある同期は機械学習本の出版に携わるなど、そういった活躍もしています。

ピクスタについてですが、こちらもよくネットにある Web 系の仕事内容通り、だと思います。

仕事内容については、「受託開発 vs 自社サービス」と「大企業 vs 中小企業」の2軸で大部分が説明できそうです。

年収に比べて特に面白い比較がかけそうにないので、「ネットでよく見る通りだよ」ということで締めておきます。

転職して良かったか

100% の自信を持って、一切の後悔なく良かったと言えます!

ただ、これに関しては、合う合わないの世界だと思います。 私には SIer も大企業も一切合わず、逆に小規模な Web 系が非常に合っただけ、という話です。

仕事内容については、天と地ほどの差があります。 転職してからの仕事は基本楽しいですが、転職前の仕事は基本楽しくなかったです。

身についたスキルについても、在籍年数の差を考慮したとしても、転職後で得たものの方が大きいです。 特に、自分の志向性に合っているという点が満足度に大きく貢献しています。

また、転職していなかったら、英語の勉強も始めなかった可能性も高いです。 ましてや、カナダに飛び出した後、イギリスの現地企業に就職とか、あり得なかったと思います。

英語で思い出したんですが、ユニシスの新人研修で TOEIC を受けたときは400点台でした。 周りに700-800点が割りといて、中には900点を超えている人もいました。 そう考えると、やはり大企業の新入社員は優秀な人多いね……!

年収についても、私のケースでは結局転職後の方が良いです。 また、ロンドンに来たことで、年収は更にあがっています。 前述の通り、ロンドンに来れたのも転職したからこそです。

他には、出退勤、髪型、服装など、転職後の方が自由度が高く、息苦しさほとんどなくなりました。

このように、すべての点で Web 系への転職後の方が満足度が高いです。

唯一不透明なのは、超長期で見た、引退もしくは老後までのキャリアプラン、という点でしょうか。 大手 SIer に在籍したままであれば、その会社の中で組み立てられたのですが、今はそういった枠がありません。

ただ、これについても、現状の方が心地よいです。不透明さの代わりに自由度が増えている感じがします。

ロンドンへの永住を目指すのか、日本に帰るのか、はたまた違う国へ飛び立つのか……謎です。

謎ですが、とてもワクワクします。

まとめ

SIer から Web 系に転職して3年経つんだが、良いことしかなかった!!

ロンドンに正式に移住しました!

ついに住むところを手に入れました 🎉

この間まではビザはあるが住所はないという怪しい感じだったのですが、ついに賃貸契約を完了し住所を手に入れました!

家についてはかなり奮発しました。どうしても会社まで1本で行きたかったのと、カナダでの1年間で共同生活に対するフラストレーションが溜まりに溜まっていたのが原因です。 光熱費を入れたら20万円どころか多分23万円位になってしまいそうですが、住むところを妥協して QOL を下げるより良いでしょう!との判断です!

通勤時間は約30分!快速が停まらない駅が最寄りなのでタイミング次第では電車を待つことになりますが、十分快適!

電車に乗ってる時間は12分くらいです。うむ、これなら全然耐えられる!

エリア的には「白人エリア。スーパーセーフ」と言われました。徒歩5~10分位の範囲にレストランやらスーパーやら色々あります。 徒歩15~20分歩けば、イーリンブロードウェイショッピングセンターがあり、ここまで行けばだいたいのことがカバーできます。

また、徒歩12分で通勤に使う駅 (ウェストイーリン) とは別の駅 (ノースフィールズ) があるのですが、 そこから電車に乗ると30分でピカデリーサーカスというエロスの像とかがある超有名な広場まで行けます。そこにはジャパンセンターとかもあります。

また、ウェストフィールドショッピングセンターというなかなかいい感じのショッピングセンターに行くにも、徒歩8分あるいてバスにのれば、そこからシェパーズブッシュまで20分でつきます。超便利!まぁ、その分家賃クッソ高いけど!!!!

ちなみに、ウェストフィールドショッピングセンターではカードケースとか小銭入れとか早速買いました。

まだインターネットの契約をしていなかったり(ただしなぜか現在つながる。前住んでた人の契約が残ってんじゃない?と同僚談)、やることは少々残っていますが、大きい移住タスクはこれで終了しました!

頑張って移住してきたので、クビにならないように頑張ります!

特に英語!英語ヤバイよ英語!

ちなみにオフィスですが、無料でビールとかワインとか飲める愉快な職場です。

今の所、私生活、仕事と、苦労することももちろんありますが、ロンドン生活メッチャ楽しいです!

最高に楽しんでいきましょう!ぴーす!

お気に入り英語学習 YouTube チャンネル3選

ロンドンに移住して早1週間、トロントのアルコール規制から解き放たれ体感ビール摂取量が20倍になった necojackarc です。

ここ最近 YouTubeKindle に時間を吸われまくる生活を送っているのですが、良く見ている英語学習者向けの YouTube チャンネルの中から、お気に入りのものを3つ紹介します!

Hapa 英会話

アメリカ (L.A.) で日常的に使われる会話表現をメインで取り扱っているチャンネルです。 動画もそうですが、英語学習メルマガ『1日1フレーズ!生英語』がとても良いです!オススメ!


アメリカ人は「How are you?」にどう答えるか実験してみた【#19】

ETJ English

イギリスで使われる英語に関する様々なアレコレです。専門は発音とのことなので、発音に関する動画が多いです。


British Pronunciation Tips! Sound More British

Learn English with Papa Teach Me

こちらもイギリスで使われる英語に関する様々なアレコレです。結構オチャメな感じの動画が多いです。


Learn the Cockney accent with Jason Statham

まとめ

YouTube 最高!