雀巽の日記帳

雀巽が綴る日常の記録

イギリスで日本人同士が結婚する方法

イギリスにて結婚式を挙げて来ました!

f:id:necojackarc:20200209043459j:plain

日本で結婚する場合と違う点が多々あるので、誰かの役に立つことを願って書き残しておきたいと思います。

まず、イギリスでは結婚するのに式が法的に必須で、結婚式の日が正式に結婚した日になります。 そのため、日本のように「結婚してても結婚式ができる」「結婚式をしても結婚しなくても良い」と言った摩訶不思議な現象は起きません。

しかし、法的に式が必須ということはつまり、法的に結婚するまでのステップ数が日本よりも多い、ということも意味します。 日本方式の「書類を提出して終わり」と比べると、やることが格段に増えるので、それを解説していきたいと思います。

まずはざっくり、イギリス方式で結婚するメリットとデメリットです。

イギリス方式婚姻のメリット

  • イギリス国内で正式に婚姻が認められ、婚姻証明書が手に入る
    • 日本方式の場合、婚姻の証明に「戸籍謄本(抄本)+ 英語訳」が毎回必要になる
    • 日本方式の婚姻に対する婚姻証明書は発行されない(昔は対応してたらしいです)
  • 結婚式場が安い!
    • 人気の結婚式場を土曜日に予約したのですが、支払い時のレートで7万円少々でした

イギリス方式婚姻のデメリット

  • 手続きが多い
    • これから説明します

日本方式 vs 英国方式

実は、「日本大使館に婚姻届を提出する」という方法でも、イギリス国内で日本人同士であれば婚姻は可能です。 ただしその場合、「イギリス政府がその婚姻を認めない可能性」があります。大使館のページにもその記載があります。

この方式は、日本の法律に基づいて婚姻が成立するものであり、英国の法律でこの婚姻が認められるとは限りません。

やや曖昧な書き方ですが、大使館に確認したところ、過去に実際認められなかったケースがあるとのことです。 理由としては以下の通りです。

  • イギリスでの婚姻は、公的に認められた結婚式場で、法的に認められた手続きを踏まないと成立しない
  • イギリスに住んでおり、イギリス(日本大使館)で婚姻をしたにも関わらず、上記を満たしていない
    • 日本大使館はそもそも結婚式場として登録されておらず、かつイギリスでの婚姻に必要な手続きも踏んでいない

ちなみにこうなってしまうと基本的には詰みです。

  • イギリスで婚姻するには、どの国においても婚姻状態で無い必要がある
  • イギリス政府は認めないが、日本国においては既に婚姻が成立した状態である

という、困った状態になるからです。

どうしても、日本方式でイギリスに住む日本人同士が婚姻をしたい場合は「日本の役所に婚姻届を送る」か「代理人に日本の役所に提出してもらう」という方法を取る必要があります。 これにより「日本国内において日本方式で婚姻が成立した」ことになり、先程の「イギリスで婚姻したにも関わらず法的な要件を満たしてない」というのを回避することができます。

イギリス方式婚姻の大まかな流れ

  1. Giving notice をローカルレジスターオフィスで行う
  2. Home Office からのレターを待つ
  3. 結婚式場の予約をする
  4. 結婚式の準備をする(証人・スクリプト・音楽)
  5. 結婚式をあげる(婚姻成立)
  6. 婚姻証明書と婚姻届を日本に提出する

Give notice をローカルレジスターオフィスで行う

まずはじめに行うことは、Give notice of intention です。 これは「今度結婚しますよ~」という通知で、少なくとも結婚式の29日前までに行う必要があります。

これは自分の住んでいる地区のレジスターオフィスでのみ可能です。

起源はよくわかってないのですが、「この婚姻に文句のあるものは居らぬか!?」的な感じでの掲示なんだと思います。 正直、21世紀の今これが必要な理由はよくわかりませんが(誰がこの通知を見てるんだ!?)、とにかく必須です。

まずは事前に予約をする必要があります。僕はレジスターオフィスが徒歩圏内だったので、直接行って予約しました。

そして Give notice の当日に必要なものは、

  • パスポート
  • BRP
  • 住所証明 (免許証持っていきました)
  • 証明写真(UK パスポート向けサイズ)
  • 結婚式会場の情報

です。一部ブログで独身証明書への言及もありましたが、確認したところ不要とのことでした。 必要な書類はローカルレジスターオフィスで予約をした際に教えてくれると思うので、そちらをしっかりと確認してください。

また、結婚式会場をこの時点で決めておく必要があります。 もし Give notice 後に結婚式会場を変えたい場合、再度 Give notice を行う必要があるので、会場選びは慎重に!

また、Give notice 自体はローカルレジスターオフィスでしか行なえませんが、結婚式会場は好きな会場を選べます。 個人的なオススメは Old Marylebone Town Hall です!

f:id:necojackarc:20200209043526j:plain

オススメな理由はもちろん、僕自身がここで結婚式を挙げたからです!ちなみにポール・マッカートニーもここで結婚式を挙げてます。

Home Office からのレターを待つ

イギリス市民権を持ってなかったり、EU 国籍でない場合*1、Home Office からのレターを待つ必要があります。 どうやら「偽装結婚が疑われる場合には通知期間を70日に延長し調査を行う」そうです。 その調査を行うかどうかの決定を28日以内に Home Office が行うので、その決定通知を待ちます。

何故か僕の場合は Home Office から1ヶ月以上待っても連絡が来なかったので、こちらから連絡しました。 連絡先は Give notice 時にもらう冊子に書いてあると思いますが MarriageReferralTeamGeneral@homeoffice.gov.uk です。 その日のうちに返信があり、「調査は行わず、通知期間は通常通り28日間」というレターが PDF で送られてきました。

また、結婚式場のあるローカルオフィス側にもこの情報は共有されているらしいので、念の為そちらにも同時に連絡しておきました。 ローカルオフィス側からも「Give notice は問題なく完了してるので、結婚式場をここから予約してね~」と返信が来ました。

結婚式場の予約をする

Give notice がいつ終わるか判明したら、結婚式場の予約をします! Westminster での式場であれば a day to remember の BOOK NOW からネットで予約が可能です。

一番簡単なステップ!!

Give notice で伝えた会場を選ぶだけです。

ちなみに Old Marylebone Town Hall は部屋がいくつかありますが、Give notice では Old Marylebone Town Hall 自体を指定するので、好きな部屋がこの時点で選べます。 このあたりは Give notice の際にしっかり確認しておくことをオススメします。

証結婚式の準備をする(証人・スクリプト・音楽)

結婚式当日に証人になってくれる2人を確保し、結婚式のスクリプトと音楽を決めます。 ちなみに証人の名前は婚姻証明書に記載されます!結婚式のスクリプトは必須ですが、音楽は任意です。

また、証人は3人以上も可能です。ただし、最低2人は英語を問題なく理解できる必要があります。 理由としては、「証人」なので、式で何が執り行われたのかを完全に理解できる必要があるからです。

僕の場合は日本から来てくれた友達の名前を婚姻証明書に残したかったので3人目の証人としてサインしてもらいました。

参考までに Westminster のサイトを貼っておきます。

Westminster の場合であれば、上記のフォームに詳細(証人や選んだスクリプト、音楽や指輪交換の有無など)情報を入力して提出すれば完了です。 ちなみに Old Marylebone Town Hall であれば、さらにこちらから紙吹雪の事前予約が可能でした。

結婚式をあげる(婚姻成立)

f:id:necojackarc:20200209043554j:plain

婚姻証明書と婚姻届を日本に提出する

イギリスで婚姻が成立したことを日本側に知らせ、戸籍を作成する必要があります。 提出先は日本大使館または日本の役所(日本で普通に結婚する場合と同様)です。

ただ、日本大使館に提出した場合戸籍作成までに6-8週間かかるとのことだったので、僕は本籍地の役所に代理人に提出してもらいました。 日本の役所で処理してもらえば、たいてい1週間以内には戸籍が完成します。新しいパスポートをできるだけ早く作りたかったのでこちらの方法を取りました。

提出書類は以下のとおりです。

  • 婚姻届(ただし証人欄は不要)
  • 婚姻証明書
  • 婚姻証明書の翻訳(自分で翻訳すれば OK)
  • 戸籍謄(抄)本
  • パスポート

詳細な情報はこちらを参照してください。 念の為、提出先の役所に必要書類を確認しておくと良いと思います。

また、戸籍に記載される婚姻日はイギリスで結婚式をあげた日になり、イギリスで婚姻したことも記載されます!嬉しいですね!

👰 Happy Wedding 💒

*1:Brexit 完了しましたが、いつまでこれは維持されるのでしょうか?

Happy New Year 2020

あけましておめでとうございます!

今年もよろしくおねがいします!

年越しはプラハで迎えました!元日はシャモニー・モンブランに向かいます!

早速ですが例年通り、簡単な2019年の振り返りをします!

necojackarc.hatenablog.com

2019年というかここ数年のテーマは、

  • 挑戦
  • 英語
  • 健康

でした!

挑戦

もうロンドンで働くこと自体が挑戦の連続なので、普通に生活してるだけで一応は達成できます。 ただ、流されるだけになってしまうのも良くないので、「常に挑戦」という気概は持ち続けたいと思います。

今年はリードソフトウェアエンジニアに昇進し、業務範囲も増え、そのことによる新しい挑戦はあったかなと思います。 特に、第二言語(しかもまだまだ不完全)で人を引っ張っていくというのは、それだけで大変です。

会社全体としては Tech Crunch でも取り上げられたとおり、合計約85億円の資金調達がありました。

techcrunch.com

これから会社が更に大きくなる(というか、大きくせざるを得ない)ので、今後もそれに伴う様々なチャレンジがあると思います。

ただ、目の前にやってくるチャレンジを捌くのが精一杯でプライベートとして新たに挑戦できたことが少ないので、少し課題感があります。 あまり学習に時間を避けていないなと感じるので、少し気をつけていきたいです。

英語

なんだか伸びてきた気がします。 やはりリスニングと語彙はまだまだ課題ですが、伸びてきてます。 コツコツこれからも頑張ります。

健康

順調に太りつつあります。食い過ぎです。ただ、一応まだ中肉中背の範囲内です。 ただ、今年はテニスを再開しました。家での筋トレも微妙に再開したので、この調子でコンスタントに運動をしていきたいと思います。 食生活は食い過ぎを控え、睡眠不足も避けないと……。

2020年のテーマ

引き続き以下の3つです!

  • 挑戦(何か新しいことに取り組む/を学ぶ)
    • 興味が湧いたら即行動を試みる
    • 未知のジャンルの本なり記事なりを読む
  • 英語(リスニングと語彙)
    • 映画やドラマのリスニング
    • 12000語レベル程度の語彙
  • 健康(スポーツと食生活)
    • テニスと筋トレの継続
    • 1日7時間睡眠
    • 満腹時の間食をやめる
    • 満腹まで食べるのをやめる

基本テーマは変わらず挑戦・英語・健康と同じですが、年間通して意味や意義が保てそうな程度に詳細化してみました。

そして、もちろん、

将来の自分が過去の自分に向かって胸張れる存在になれるようにマイペースに生きていきたい

イチロー選手の『小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道』

という言葉を今年も大切にしていきたいと思います!

2020年も最高に楽しんでいきましょー!

ぴーす!

WSL2 を利用し Windows 上に Ubuntu の開発環境を構築する

Windows Subsystem for Linux 2 (WSL2) を利用し、Windows 上に Ubuntu 20.04 LTS の開発環境を構築する方法です。

WSL2 では Linux カーネルそのものが動作しているので、基本的に Ubuntu 上で可能なことは全て可能だと思います。 そのため、実用に耐える Linux 開発環境が Windows 上に直接構築可能となります。

WSL 2 の有効化

まずは Windows Subsystem for Linux 2 を公式ガイドに従い有効化します。 以下は公式ガイドの抜粋です。

公式が非常にわかりやすいので、公式に一度目を通すことをお勧めします。

PowerShell を Administrator として開き、以下を実行します。

dism.exe /online /enable-feature /featurename:Microsoft-Windows-Subsystem-Linux /all /norestart
dism.exe /online /enable-feature /featurename:VirtualMachinePlatform /all /norestart

そしていったんここで Windows の再起動し、そのあと再び PowerShell を Administrator として開き WSL のバージョンを2に変更します。 wsl コマンドは非 Administrator でも実行可能になっているので、通常ユーザーでも念のため実行して起き、Windows を再起動します。

wsl --set-default-version 2

もしここでエラーが出た場合は WSL2 Linux カーネルのアップデートをするとおそらくなおります。

Ubuntu 20.04 LTS の導入

Ubuntu 20.04 LTS をストアからインストールします。

ダウンロード後はストア上から Launch ボタンを押し、セットアップを開始します。 ここで Ubuntu 上でのユーザー名やパスワードを登録します。

設定後 wsl -l -v を実行し、正しく設定が行われていることを確認します。

PS C:\Users\necoj> wsl -l -v
  NAME            STATE           VERSION
* Ubuntu-20.04    Running         2

もし VERSION が2になっていた場合 wsl --set-version Ubuntu-20.04 2 で変更可能です。

Windows Terminal の導入

Linux のターミナル (e.g. GNOME, Xfce, etc) に近い使い心地の Windows Terminal を導入します。

Windows Terminal を導入後、以下の設定を行います。

  • defaultProfile
  • colorScheme
  • startingDirectory

まずは defaultProfileUbuntu-20.04 の UUID に変更します。

次にカラースキームですが、設定可能なカラースキームは defaults.json を直接参照してください。

Solarized Dark 以外のカラースキームを受け付けない身体になってしまっているので、Soralized Dark に設定します。 そして startingDirectory、すなわちターミナルを開いた際の開始ディレクトリも Ubuntu のホームディレクトリにしておきます。

Ubuntu-20.04 の profile に以下の設定を追記すれば完了です。

"colorScheme" : "Solarized Dark",
"startingDirectory": "//wsl$/Ubuntu-20.04/home/necojackarc"

Solarized Dark のカラースキームの不具合(修正済み)

以下の問題は修正済みですが、カラースキームをカスタマイズする際の知識として有用なので残しておきます。

github.com

デフォルトの Solarized Dark における background と brightBlack の色かぶりが存在しており、実用上問題がありました。 そこで、以下の通り brightBlack#006C88 にオーバーライドしておきます。

    "schemes": [
        {
            "name": "Solarized Dark",
            "foreground": "#839496",
            "background": "#002B36",
            "black": "#073642",
            "red": "#DC322F",
            "green": "#859900",
            "yellow": "#B58900",
            "blue": "#268BD2",
            "purple": "#D33682",
            "cyan": "#2AA198",
            "white": "#EEE8D5",
            "brightBlack": "#006C88",
            "brightRed": "#CB4B16",
            "brightGreen": "#586E75",
            "brightYellow": "#657B83",
            "brightBlue": "#839496",
            "brightPurple": "#6C71C4",
            "brightCyan": "#93A1A1",
            "brightWhite": "#FDF6E3"
        }
    ],

Windows から WSL2 上のファイルへアクセスする

Windowsエクスプローラーで WSL2 のディレクトリを開くには、WSL2 を起動後、ターミナル上で explorer.exe . とするだけで良いです。 もしくは、直接エクスプローラーに \\wsl$\Ubuntu-20.04 と打ち込むことでもアクセスすることができます。

Ubuntu の環境構築

WSL2 では Ubuntu がそのまま動作しているので、基本的には通常の Ubuntu と同様に環境構築が可能です。 ただし、Vim でのクリップボード連携には Windwos 側での X server の設定が必要です。

CLI 環境の構築

まずは開発に最低限必要となるツール (Git, Tmux, direnv, etc. ) 一式を導入します。

sudo apt update
sudo apt upgrade
sudo apt install git tmux xsel curl direnv exuberant-ctags 

そして GitHub の設定を Generating a new SSH key and adding it to the ssh-agent に従い行います。

設定後は ./ssh/config 以下を追記します(GitHub 用の鍵を ~/.ssh/github/ に配置する前提)。

Host github.com
  HostName github.com
  User git
  IdentityFile ~/.ssh/github/id_rsa

ssh -T github.com で設定完了を確認後、dotfiles を GitHub から落としてきます。

github.com

Vim の構築

まずは Vim の依存ライブラリを導入します。これらを導入した状態で make すれば、ほぼフル機能が有効な Vim がビルドされます。

sudo apt install libncurses-dev libncurses5-dev libgtk2.0-dev libatk1.0-dev libcairo2-dev libx11-dev libxpm-dev libxt-dev python-dev-is-python2 python3-dev ruby-dev lua5.3 liblua5.3-dev libperl-dev

そして Vim の最新版を公式推奨方法通りに、GitHub ソースからビルドします。

cd /usr/local/src
sudo git clone https://github.com/vim/vim.git
cd vim/src
sudo make distclean  # if you build Vim before
sudo make
sudo make install

また、Vim の Clipboard 連携を使うためには X server が Windows 側に必要なのでそちらも準備します。

まずは VcXsrv Windows X Server をインストールします。Full オプションでのインストールで問題ありません。 もしインストール後に起動してしまった場合、タスクバーにアイコンが現れていると思うので、そこから停止しておきます。

そして XLaunch を以下の設定で起動します。

  • Multiple windows (default)
  • Start no client (default)
  • Extra settings (全てにチェック)
    • Clipboard (default)
      • Primary Selection (default)
    • Native opengl (default)
    • Disable access control

Save configuration を押し、設定ファイルを保存します。 この際、Windows 起動時に VcXsrv が自動起動するよう C:\Users\<USER NAME>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup に保存しておきます。

導入時に Firewall の設定が聞かれた際は Public と Private networks 両方を許可しておく必要があります。 設定に不備がある場合は Firewall Allow an app through firewall から VcXsrv Windows server の設定を変更しておきます。

最後に Ubuntu 側から VcXsrv に接続するために環境変数 DISPLAY を設定します。 ~/.env という ~/.profile から読み込むようにしている環境依存の Bash 設定を書くファイルを準備し、そこに以下を追記します。

LOCAL_IP=$(cat /etc/resolv.conf | grep nameserver | awk '{print $2}')
export DISPLAY=$LOCAL_IP:0

ripgrep

便利高速 grep ツールです。Vim からも利用しています。

github.com

最新バージョンの deb をダウンロードし、インストールします。

curl -LO https://github.com/BurntSushi/ripgrep/releases/download/12.1.1/ripgrep_12.1.1_amd64.deb
sudo dpkg -i ripgrep_12.1.1_amd64.deb
rm ripgrep_12.1.1_amd64.deb

Go

GHQ という Git リポジトリ管理ツールの導入に必要です。 公式サイト に従いインストールします。

sudo add-apt-repository ppa:longsleep/golang-backports
sudo apt update
sudo apt install golang-go

GHQ

Git リポジトリの管理ツールです。ghq get <REPOSITORY NAME>リポジトリの名前構造を反映した場所にクローンしてくれるため、管理が非常に楽になります。 後述の fzf と組み合わせることで、高速にリポジトリの移動が可能になります。

github.com

go get github.com/motemen/ghq

fzf

Fuzzy Search ツールです。バックエンドは rg に差し替えています

github.com

git clone --depth 1 https://github.com/junegunn/fzf.git ~/.fzf
~/.fzf/install

インストール時に fzf の Bash 拡張の設定について聞かれるので、

  • fuzzy auto-completion: y
  • key bindings: y

と両方 ON にしておきます。

tig

Git のインタラクティブCLI ツールです。

github.com

sudo apt install tig

delta

Git の diff を見やすくしてくれる CLI ツールです。

github.com

最新バージョンの deb をダウンロードし、インストールします。

curl -LO https://github.com/barnumbirr/delta-debian/releases/download/0.4.1-1/delta-diff_0.4.1-1_amd64_debian_buster.deb
sudo dpkg -i delta-diff_0.4.1-1_amd64_debian_buster.deb
rm delta-diff_0.4.1-1_amd64_debian_buster.deb

rbenv & nodenv & pyenv

Ruby & Node.js & Python がメインの開発言語なので、バージョン管理システムを導入しておきます。 また、PythonAWS CLI の導入にも必要です。

git clone https://github.com/rbenv/rbenv.git ~/.rbenv
git clone https://github.com/rbenv/ruby-build.git "$(rbenv root)"/plugins/ruby-build
sudo apt install autoconf bison build-essential libssl-dev libyaml-dev libreadline-dev zlib1g-dev libncurses5-dev libffi-dev libgdbm5 libgdbm-dev

git clone https://github.com/nodenv/nodenv.git ~/.nodenv
git clone https://github.com/nodenv/node-build.git $(nodenv root)/plugins/node-build

git clone https://github.com/pyenv/pyenv.git ~/.pyenv

Yarn

Node.js のパッケージ管理システムのひとつです。

yarnpkg.com

curl -sS https://dl.yarnpkg.com/debian/pubkey.gpg | sudo apt-key add -
echo "deb https://dl.yarnpkg.com/debian/ stable main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/yarn.list
sudo apt update
sudo apt install --no-install-recommends yarn

Docker

PostgreSQL などは Docker を利用して構築しているので、Docker を導入します。 Docker を使うメリットは、PostgreSQL の複数バージョンの同居が比較的容易なためです。 apt で複数バージョンを同居させようとすると、非常に難しいです。

公式ガイドに従いインストールします。

sudo apt update
sudo apt install apt-transport-https ca-certificates curl gnupg-agent software-properties-common
curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo apt-key add -
sudo apt-key fingerprint 0EBFCD88 # Confirm you have the correct key 
sudo add-apt-repository "deb [arch=amd64] https://download.docker.com/linux/ubuntu $(lsb_release -cs) stable"
sudo apt update
sudo apt install docker-ce docker-ce-cli containerd.io

導入が完了したら、起動します。

sudo service docker start

また、sudo なしで docker コマンドを実行できるように docker グループに自分を追加しておきます。

sudo usermod -aG docker ${USER}
su - ${USER} # apply the change
id -nG # confirm the change

最後に動作確認をしておきます。

docker run hello-world

PostgreSQL

前述の通り Docker で導入します。PostGis を使うケースも多いので mdillon/postgis を利用します。 ただし、CLI ツールの psql は別途必要なので、そちらは apt でインストールします。

sudo apt install postgresql

もし仮に apt で導入した PostgreSQL が自動で起動してしまう場合は対処する必要がありますが、 現時点では systemd が WSL2 上では正しく機能していないので、おそらく何もしなくて大丈夫です。 通常であれば sudo systemctl status postgresql でステータスを確認し、sudo systemctl disable postgresql でブート時に起動しないようにします。

5432 ポートが空いていることを sudo lsof -isudo lsof -i -P もしくは sudo ss -tulwsudo ss -tulwn を確認後、docker run を行い PostgreSQL の導入および起動を行います。

docker run --name postgres11 -p 5432:5432 -d mdillon/postgis:11

psql -h localhost -U postgres を叩いて接続できることを確認します。 もしブート時に常に起動しておきたいのであれば --restart=always を渡しておきます。

また、手動での起動および停止は以下の通り行えます。

docker ps -a # Check the container ID and/or NAME
docker start [CONTAINER_ID or NAME]
docker stop [CONTAINER_ID or NAME]

psql で利用するデフォルトのユーザーと DB を以下の環境変数で設定しておきます。

export PGHOST="localhost"
export PGDATABASE="postgres"
export PGUSER="postgres"

参考

「イギリスの歴史が2時間でわかる本」と「イギリスの不思議と謎」を読んだ

「イギリスの歴史が2時間でわかる本」と「イギリスの不思議と謎」を読みました。

イギリスの歴史が2時間でわかる本 (KAWADE夢文庫)

イギリスの歴史が2時間でわかる本 (KAWADE夢文庫)

イギリスの不思議と謎 (集英社新書)

イギリスの不思議と謎 (集英社新書)

「イギリスの歴史が2時間でわかる本」は読むのに2時間以上かかりましたが、歴史がわかりやすくまとまってて良かったです。

流石に詳細な部分は覚えれてませんが、イギリス生まれイギリス育ちの同僚と歴史トークができる程度にはなりました!

大まかな歴史の流れや重要な人物がざっくり頭に入ったので、関連するモノを見たり聞いたりしたときに理解しやすくなりました。

今ならこの動画もわかるかも……?

あと、実際に「イギリスの不思議と謎」を読んだ際も、先に「イギリスの歴史が2時間でわかる本」を読んでいたおかげですんなりと頭に入るケースが多々ありました。

「イギリスの不思議と謎」で印象に残ったのは、全然メインパートではないんですが、メアリー・ステュアート(ブラッディ・メアリーじゃない方の有名なメアリー)がフランス宮廷を訪れた際に連れていた侍女4人の名前がすべてメアリーだったことです……どうやって区別してたんだ!?

どちらも短く、かつ完結に書かれてるので、楽しくすんなり読めました。

【スタートアップ】エンジニアの採用を開始しました【ロンドン🇬🇧】

弊社、IMMO Investment Technologies にてエンジニアの採用を開始しました🎉🙌!

簡単な会社概要

  • イギリス・ロンドンの不動産系 Tech スタートアップ 🇬🇧
  • 創業は2017年8月
  • 現在の主な事業は不動産投資物件の購入(仲介)、不動産の運用
    • Web 技術および機械学習等の利用により、迅速かつ大量に不動産を評価
      • これにより従来よりも短期間でより多くの優良投資物件を取引可能に
    • 不動産の売り手から見ると、これまでよりも短期間で物件を売却可能
    • 不動産の買い手、つまり投資家から見ると、短期間で優良物件に数多くの投資が可能になる
  • エンジニアの総数は9人 (CTO x1, Server-side x4, Front-end x1, ML x1, Data x2)

と言った感じです。

直近の技術的なチャレンジ

パッと思いつく直近の技術的なチャレンジとしては以下のようなものがあります。

  • 不動産の時価(市場取引価格)評価以降のシステム化
    • 現状システム化されているのは、不動産の時価(市場取引価格)評価までで、その後の物件調査、詳細評価、購入手続き、リノベーション、賃貸契約 etc. などのシステム化はまだ行われていない
    • 例えば、投資家向けに「物件の詳細評価(長期リターンや短期リターンなどの詳細レポート)」を作る必要があるが、ここは現在システム化の真っ最中
  • 投資家への不動産配分アルゴリズムの構築および自動化
    • 具体例として、複数の投資家が同じ物件をほしいと言った場合、どちらの投資家に先に割り当てるのか
      • 不公平はないか?それぞれの投資家の満足度を最大にするにはどうしたら良いのか?
    • 現状は、投資不動産専門家チームが手動で行っている
  • よりよい機械学習モデルの構築
    • Accuracy / Precision の向上(実際の市場価格にどこまで近い値を導き出せるか)
    • 地価の上昇・下降をどこまで正確に予測できるか
    • 同一のモデルを他の国や都市で使えるか、どうすれば知見が持ち越せるか

もちろん、これらを適切なスピードで実装・スケールさせるためのアーキテクチャ設計やテスト戦略も含まれます 🚀

より詳しいことは、ぜひ面接で 💪

技術スタック

エンジニアのみなさんが気になるであろう利用している技術に関してですが、

  • フロントエンド (SPA) は Ember.js
    • Ember.js は日本だと不人気ですが、Pre-React 時代から生き残り、Post-React 時代も進化を続けてるなかなかやってくれるヤツです
  • バックエンド (API) は Serverless framework (AWS Lambda) + Node.js
    • 現状、素の JavaScript で書かれてますが、TypeSciprt 化を検討中
  • DB は現状 PostgreSQL オンリー
    • 将来的に大規模データ処理が必要になり PostgreSQL に不満が出てきたらデータ分析用 DB は乗り換える予定あり
  • データ処理は Airflow
    • Airflow は Python で処理がかけるワークフローを記述、実行、監視するツールです
  • 機械学習モデルは Python
    • Python + NumPy + etc. の多分よくある構成(専門外なので雑ですみません!)

周辺ツールやインフラについては GitHub + Slack + AWS というよくある感じの構成です。 あとは CircleCI を使っていたり、Docker を使っていたりもします。

募集職種

  • Jr. Software Engineer
  • Full-stack Software Engineer
    • 必要に応じてフロントエンドなども触るというだけで、実質サーバーサイドエンジニアです
  • Front-end-stack Software Engineer
    • HTML + CSS + JS で SPA を作るのがメインです
  • Mobile Software Engineer
    • 現状は iOS (Swift) がメインです
  • Lead Machine Learning Engineer
  • IT Manager
  • Technical Project Manager

です!

また、 こちらから募集職種一覧 も見れます。

環境・給与

モニターは基本1人2台です。4K が良いと言って 4K にしている人もいます。 あと、スタンディングデスクもあります。僕は椅子が大好きなので使っていません。 PC は MacBook Pro の13インチを全員が使っています。

現在は WeWork にオフィスがあり、ビールやサイダー、あとは確かスパークリングワインが無料です。 ビールはラガーや IPA など何種類かあります。無料ビールですがちゃんと美味しいです!(ハイネケンとかもあるので当然!) 個人的にはロンドンラガーがお気に入りです!

また、ロンドンで働くためには就労ビザが必要ですが、そのサポートもあります。 リモートワークも可能なので、日本からでの就業も可能だと思います。

そして一番最後まで触れなかった肝心の給与ですが……オフィシャルなものはまだ存在しません……給与不明……不穏な響き……。 ですが、Hired.com など経由の場合は確か最初からオファー金額が提示されていたので、応募後に聞いていただければすぐに判明すると思います。

そうは言っても何も情報なしだと怪しさ満点ですので、色々なものを参考に、ざっくりの目安を以下に書きます。 CTO がオフィシャルかつパブリックなモノを書き上げたら更新します。

いわゆる「ソフトウェアエンジニア」であれば、レートにもよりますが600-900万あたりが目安になると思います。

「シニアソフトウェア」や「リードソフトウェアエンジニア(テック・リード)」のような肩書であれば、900-1200万くらいかなぁという感じです。

不正確な情報ですみません!ただ、ロンドンのソフトウェアエンジニアの相場での給与は決して安くないので、薄給になることは無いと思います! 「Jr. ソフトウェアエンジニア」のケースでも日本の普通の新卒・第二新卒よりは基本的に給与は良いと思います。

テニス

ロンドンはテニスコートがたくさんあります!ウィンブルドンもあります! 最近テニスを初めて、テニスにハマっているので、テニス友達も募集してます!

応募待ってまーす!

現代標準イギリス英語の発音まとめ

現代標準イギリス英語、正確にはイングランド南部で主に話される Contemporary Received Pronunciation (または Modern PR) における発音のまとめです。

どんな英語かというと「ロンドンなどで話される英語」であり「イギリス英語教師が一般に教える英語」です。

雑に言ってしまうと「いわゆるイギリス英語」のことです。

英語はかなりアクセントによって発音に差があり、ネイティブ同士でも理解できないケースがあるのですが、 この英語を喋っておけば、大体の人が理解してくれます。 要は通じやすい英語なので、教師が教えるし、学習者も勉強します。

以下、面倒なのでこれを「イギリス英語」と呼んでしまいます。

目次

  • 初歩(ほとんどの辞書に載ってる)
    • R の消失 (non-rhotic)
    • O の発音 (/ɒ/ と /əʊ/)
    • A の長母音化 (/ɑː/)
  • 基本(載っている辞書もある)
    • 「ウア」の「オー」化 (Cure–force merger)
  • 応用(辞書に載ってるのを見たことが無い)
    • T の消失 (Glottal T)
    • 「トュ」の「チュ」化と「ドュ」の「ジュ」化 (Yod-coalescence)
    • 「イア」の「イー」化と「エア」の「エー」化 (二重母音の長母音化)
  • オススメリンク集

初歩(ほとんどの辞書に載ってる)

かなり基本的な内容です。辞書にも載ってるし、有名な内容です。

R の消失 (non-rhotic)

イギリス英語は基本的に non-rhotic であり、ざっくり言うと、母音の前の R しか発音しません。 具体的には、Car, Port, bird の R は全て発音しません。Caught と Court は全く同じ発音 (Homophone) になります。

その結果面白いことに、イギリス英語の Heart とアメリカ英語の Hot が、発音記号上は同じ発音だったりします。

O の発音 (/ɒ/ と /əʊ/)

短母音の O の発音は「オ /ɒ/」です。アメリカ英語だと「ア /ɑ(ː)/」になります。 そして二重母音の O では曖昧母音が使われ /əʊ/ と発音されます。アメリカ英語では「オウ /oʊ/」です。

A の長母音化 (/ɑː/)

アメリカ英語では「ア /æ/」や「エイ /eɪ/」の音が使われる単語で 「アー /ɑː/」が使われるケースがあります。 これはまさに南部イングランドにおけるアクセントの特徴です。

Bath, Vase, Tomato, Dance, France, Half, Cast, Castle, Task, etc.

基本(載っている辞書もある)

大きい辞書には載ってた内容です。と言っても、現状一項目しか無いです。

「ウア」の「オー」化 (Cure–force merger)

Modern PR では「ウア /ʊə/」の音が「オー /ɔː/」になっています。 Cure–force merger と呼ばれる変化です。

例えば、Poor と Pour が同じ発音 (Homophone) になります。

Your, Sure, Poor, Cure, Europe, etc.

応用(辞書に載ってるのを見たことが無い)

辞書には載っていない音の変化です。Modern PR を教えている動画では紹介されてたりします。

T の消失 (Glottal T)

ざっくり言うと、母音にフォローされない T の音が消えます。正確には Glottal Stop に置き換えられます。 Glottal Stop は声帯閉鎖音のことです。おそらく T 以外でも起きますが、T の場合が顕著です。

例えば Meet you はアメリカ英語だと「ミーチュー」のようになりますが、イギリスだと「ミーユー」のようになるケースが多いです。

この記事の範囲外ですが、コックニーアクセントではこの Glottal T が超高頻度で発生します。 Bottle of water の T が全部消えます。Modern PR ではここまでのことは起きないです。

「トュ」の「チュ」化と「ドュ」の「ジュ」化 (Yod-coalescence)

Y の音が合体 (Yod-coalescence) して、「トュ/tj/」の「チュ /tʃ/」化と「ドュ /dj/ 」の「ジュ/dʒ/」化 が起きます。 Tube が「チューブ」になり、deuce が「ジュース」になります。 そして During は Cure–force merger の影響もあり「ジョーリング」になります。

ちなみにアメリカ英語では、Y の音が消失します(Yod-dropping)。 Tube が「トゥーブ」になり、deuce が「ドゥース」になります。

「イア」の「イー」化と「エア」の「エー」化 (二重母音の長母音化)

曖昧母音で終わる二重母音 (Centring diphthongs) の長母音化により、「イア /ɪə/ 」の「イー /ɪː/」化と「エア /eə/」の「エー/ɛː/」化が起きます。 この 「イー /ɪː/」の音は「イー /iː/」とは違うので注意してください。どちらかというと「エ」に近いです。カタカタな表記の限界ですね……。

Beer, Bear, fair, fear, Nightmare, etc.

曖昧母音で終わる二重母音の長母音化ですが、実は Cure–force merger もコレの一種です。 この結果、Modern PR では Centring diphthongs が完全に消失しつつあります。

オススメリンク集

イギリスに来て1年、そして日本を出て2年が経った

正確にはまだ丸2年は経っていませんが、2年前の7月に日本からカナダへ渡り、1年前の6月にイギリスへ来たので、 おおよそタイトルにある通りの時間が経過しました。

2年って結構長いですよね。高校1年生が3年生になる!そりゃそうだけど!

ロンドンに移住して1年経って生活に慣れてしまったせいで英語の勉強が疎かになりつつあるので、気を引き締め直したいかなと思います!

あと、未だにヨーロッパ観光どころかイギリス観光すら全然してません。 ロンドンでの生活が快適かつ、ロンドン内に十分見どころがあり、ロンドンに引きこもってます。

日本に住んでても、そんなにたくさん国内旅行してなかったので、まぁこんなもんか……。

ヨーロッパ内でオススメの国と都市、そしてオススメのプラン、お待ちしてます!!

みんなロンドン遊びに行きてね。