雀巽の日記帳

雀巽が綴る日常の記録

SIer から Web 系に転職して3年後の現状と感想

「三日、三月、三年」という言葉をご存知でしょうか。

一般的に新入社員が辞めやすいと言われている時期で、要は色々なことが見えて来るタイミングだそうです。

転職直後の記事はよく見かけるものの、3年以上経っての感想というのは少ない気がします。

そこで、新卒入社した大手 SIer と、最初の転職先である Web 系の自社サービス企業について、 3年経った今だからこそわかる、年収や仕事内容の比較、そして転職して良かったのか、今どう感じているかについて書きたいと思います。

経歴

新卒入社した SIer日本ユニシスを1年9ヶ月で退職し、3年8ヶ月前に Web 系であるピクスタに入社しました。 また、現在はロンドンのスタートアップで働いています。

つまり、ユニシスの同期たちは現在「新卒6年目」です。

年収

一番キャッチーな話題である年収についてです!

年収に関しては、ユニシスの方が基本的に良いです。 SIer ピラミッド頂点の一角なので、そりゃそうだよな、という感じです。

軽く数人に聞いてみたのですが、ユニシスの学部卒同期の年収は「残業なしで480万円前後」、「残業月30時間で550万円前後」とのことでした。 院卒の場合は新卒時で年収30万円ほど差があったので、単純計算で「残業なしで510万」、「残業月30時間で580万」程度かなと思います。

これに加えて交通費が出る、という感じです。 また、これは独身のケースなので、人によっては結婚や子供での手当がここに加わります。

SIer ピラミッド頂点の一角と強そうな言い方をしましたが、年収が物凄く良いというわけではないです。 ただ、保険などの福利厚生が非常に整っており、年収に表れない部分での手当も多くあります。

対するピクスタですが、「近距離手当込みで500万円」でした。 平等のため、交通費的扱いである近距離手当を抜くと「残業なしで470万」となります。 残業代という概念は存在しないので、残業あり年収はありません。

福利厚生については、ITS 健保の福利厚生が素晴らしかったのですが、 それでもユニシスの福利厚生と比べると数段劣る、という印象です。

私自身の実態については、残業0秒かつ近距離手当圏内(かつ会社徒歩圏内)だったので、 ピクスタでの方が年収が20万円多かった、という計算になります。

福利厚生についても、実はピクスタでの方が有効活用できました。

今後の年収見通し

今後の年収ですが、ユニシスはおそらく基本的に年功序列なので、 ある程度までは平均年収と平均年齢を見てれば将来どれくらいになるかわかります。

今調べて見たのですが、 2018年度の平均年収は794万円だそうです。ざっくり800万。すげーな。 平均年収と平均年齢を元に計算した某サイトによると、25-29歳648.2万円、30-34歳744.2万円だそうです。

25-29歳って、もろに同期の範囲なんですが、こんなに貰ってる話は一切聞いたことがないので、 おそらく給与カーブは指数関数的曲線になっているんだと思います。 先輩の話を思い出すに、30代前半で600-650万じゃないかなぁと思います。

対するピクスタは2017年度の平均年収が454万円、平均年齢が33.7歳だそうです……ふむ!

ただ、現在 Web 業界全体の平均年収があがってきているそうです。 実際、550-750万円のオファーで転職していくケースを良く耳にします。 ピクスタの平均年収もおそらく同様に伸びていくのではないでしょうか。

ただ、このあたりについては、ロンドンに転職した身としては、今は関係のないお話。

仕事内容

ユニシス同期の仕事内容については、話を聞く限り、良くネットにある SIer の仕事内容通り、という感じです。

大多数がマネジメント方面、少数がアーキテクトなどのスペシャリスト方面に進んでいる印象です。

プロジェクトマネージャーをやっている、という同期の話もちらほら聞きます。 とある同期は機械学習本の出版に携わるなど、そういった活躍もしています。

ピクスタについてですが、こちらもよくネットにある Web 系の仕事内容通り、だと思います。

仕事内容については、「受託開発 vs 自社サービス」と「大企業 vs 中小企業」の2軸で大部分が説明できそうです。

年収に比べて特に面白い比較がかけそうにないので、「ネットでよく見る通りだよ」ということで締めておきます。

転職して良かったか

100% の自信を持って、一切の後悔なく良かったと言えます!

ただ、これに関しては、合う合わないの世界だと思います。 私には SIer も大企業も一切合わず、逆に小規模な Web 系が非常に合っただけ、という話です。

仕事内容については、天と地ほどの差があります。 転職してからの仕事は基本楽しいですが、転職前の仕事は基本楽しくなかったです。

身についたスキルについても、在籍年数の差を考慮したとしても、転職後で得たものの方が大きいです。 特に、自分の志向性に合っているという点が満足度に大きく貢献しています。

また、転職していなかったら、英語の勉強も始めなかった可能性も高いです。 ましてや、カナダに飛び出した後、イギリスの現地企業に就職とか、あり得なかったと思います。

英語で思い出したんですが、ユニシスの新人研修で TOEIC を受けたときは400点台でした。 周りに700-800点が割りといて、中には900点を超えている人もいました。 そう考えると、やはり大企業の新入社員は優秀な人多いね……!

年収についても、私のケースでは結局転職後の方が良いです。 また、ロンドンに来たことで、年収は更にあがっています。 前述の通り、ロンドンに来れたのも転職したからこそです。

他には、出退勤、髪型、服装など、転職後の方が自由度が高く、息苦しさほとんどなくなりました。

このように、すべての点で Web 系への転職後の方が満足度が高いです。

唯一不透明なのは、超長期で見た、引退もしくは老後までのキャリアプラン、という点でしょうか。 大手 SIer に在籍したままであれば、その会社の中で組み立てられたのですが、今はそういった枠がありません。

ただ、これについても、現状の方が心地よいです。不透明さの代わりに自由度が増えている感じがします。

ロンドンへの永住を目指すのか、日本に帰るのか、はたまた違う国へ飛び立つのか……謎です。

謎ですが、とてもワクワクします。

まとめ

SIer から Web 系に転職して3年経つんだが、良いことしかなかった!!